とある午前
ぽてこ:ミサキ、私たちの新しいソフトウェア、Price Highの販売戦略をマーケットシェアから分析しようと思うんだけど、どうすればいいと思う?
ミサキ:現在のマーケットシェアを把握することから始めるべきだと思うよ。
ぽてこ:第一歩だね。実はそこは既にしっかり調べてあって国内シェア25パーセントくらいはあるようなんだ。さて、それからどう進めばいいんだろう?と思ってさ。
ミサキ:うーん、がむしゃらに頑張るだけでは販売戦略とは言えないしね。
ぽてこ:そうだね、困ったときはトモさんに聞いてみよう。
その商品の影響力は弱小?強大?
ぽてこ:トモさん。ミサキと私、Price Highの販売戦略をマーケットシェアから分析しようと思ってるんです。でも、どう進めればいいかわからなくて。
ぽてこ:ランチェスター法則?ランチェスター戦略?それらは同じもの?違うもの?
トモヤ:違うものと思ってくれ。ランチェスター法則自体は、元々はイギリスの戦争理論だよ。戦争理論だったものを経営に置き換えた経営戦略の理論がランチェスター戦略で、第一の理論と第二の理論があるんだ。
ぽてこ:戦争!物騒ねえ。
ミサキ:強者の戦略ってなんですか?
トモヤ:強者の戦略とは、市場占拠率1位の企業がとるような戦略で、ライバル企業が差別化を図ったときにそれに追随して競争優位性をなくすというものだよ。これは「ミート戦略」とも呼ばれているんだ。
ミサキ:なるほど、じゃあ、弱者の戦略は?
トモヤ:弱者の戦略の基本は、差別化戦略だよ。具体的な戦略としては、局地戦、一騎打ち、接近戦、一点集中、陽動作戦の五つがあるよ。
ぽてこ:ありがとうございます!また戻って考えてみますね!
トモヤ:頑張ってね!
とある午後
ぽてこ:ミサキ、Price Highで差別化戦略をとるなら、具体的にはどんな案があると思う?
ミサキ:当社というか、このソフトウェアが「強者」なのか「弱者」なのかを判断することから始めたらどうかな。それによって、どの戦略を取るべきかが変わるということよね。
ぽてこ:それがいいね。我々の現在のマーケットシェアが25%だから、ランチェスター法則・ランチェスター戦略の観点から見ると、我々は「弱者」になるのか。だから、「弱者の戦略」を取るべきだね。
ミサキ:じゃあ一点集中の戦略を考えてみよう。まずは、このソフトウェアが他と何が違うのか、どんな特徴があるのかを明確にすることから始めようか。
ぽてこ:そうだね。このソフトウェアは業界の動向がどうあろうが基本的な計算、データベース機能は当然として価格分析機能が他の追随を許さないはずだよね。
ミサキ:そうね。価格分析機能がうまく顧客に活用してもらえれば、それなりに高額であるソフトウェアの価値を遥かに超えるコスト低減効果が出るはずなのよね。
ぽてこ:うん、そうだね。このアイデアを元に、尖ったこの機能がどれだけメリットが出るか体験してもらえるキャンペーンを打ち出して具体的な差別化機能を知って貰えるようなセールス資料を作ろうか。
ミサキ:うん、頑張ろう!他の戦略にも照らしてみるとアピールポイントがどんどん見えてきそうだね!
解説:ランチェスター法則とランチェスター戦略
ランチェスター戦略とは、軍事理論であるランチェスター法則を経営学に応用した競争戦略です。提唱者は日本の経営コンサルタントの田岡信夫氏です。ランチェスター戦略には、弱者の戦略と強者の戦略の2つの法則があります。弱者の戦略は、市場を細分化して一点集中し、武器効率を高めることで強者に対抗する方法です。強者の戦略は、市場全体を広くカバーし、兵力数で圧倒する方法です。具体的な活用例としては、トリンプやセブンイレブンが弱者の戦略を、第一三共が強者の戦略を成功させた事例が挙げられます。
30代半ばのサラリーマンです!入社早々から4-5年は、周囲の上司や先輩に酷く追い詰められた経験あり。早朝深夜残業サービス当たり前。今ではそんなしょうもない類の人達を努力で出し抜いて成績優秀者として報奨を得たり役職者になる事ができました。自由に、楽しく、家族第一、それでも活躍できるサラリーマンを日々目指しています。苦しみ悩む社会人を応援するためにブログ発信を決意。
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