【法律知識】「社会人が法律素人でも法律を学ぶべき理由と方法」 

コミュニケーション

ども!パワハラ環境から自力で脱出した脱獄リーマンこと高岡陽也です!前回の記事はこちら!今回も無能社員エピソードと、分析をやっていこう。社員数600名の企業で働くM係長の法律知識にまつわる話である。エピソードはこれだ。

この記事はこんな人におすすめ
  • パワハラ上司から頑張りを否定されているサラリーマン
  • 法律知識がある人が周りにいない社会人
  • 法律の勉強をしたいけど、司法書士のような専門家じゃないし…と思っている社会人

法律素人は法律知識を語るな!?

業務多忙な法務部

私が勤める600人規模のIT企業には、法務部が置かれています。 しかし、業界の環境下、知的財産絡みの訴訟対応や訴訟提起が多く、外部の弁護士事務所とも連携し、会社の中でも多忙を極める部署になっています。

法律知識に疎いECサイト部門

私の部署には法律知識に疎い人しかおらず、私自身も例に漏れずそうでした。私の業務では、個人情報保護法や特定商取引法が重要です。それらに無知なままだと、通常業務の上で抵触する懸念があります。実際に、課長を筆頭に抵触の恐れがあることを何度も他部署に指摘されて是正したんです。

そこで、私は部内報を使い、業務と関連性の深い法律を連載形式で分かりやすく解説する企画を思いつきました。更に、過去の判例や典型的な事例を参照し、抵触しやすいケースを平易に解説できるように猛勉強しました。

こうして地盤固めをした上で、部長に提案し「助かるよ!是非やってくれ!」と許可を得ました。そして「法律に気をつけて!」というコーナーを設けて連載することになったのです。

皆の法律知識を高めようとしたのに…

私は、部内報の3週目分までを仕上げて役職者が一同に介する会議で、部内報の話を報告しました。部内報では、複雑な事案ではなく、ごく一般的な事例を紹介し、条文や判例を挙げて説明したものを作っています。ひとつ、簡単に例を挙げるなら「お客様の名前と住所を、無断で別の人に教えてはいけません。なぜなら…」のような書き方です。

そこで、パワハラで有名な課長が手を挙げました。

山田課長(丸投げ型)

M係長、法学部出身じゃないよね?あなたの解釈で法律を語るのは誤解を招く!勝手に法律を語られると迷惑だ!

課長は、口では部下の法律知識の浅さをいつも指摘します。一方で、部内教育に全く取り組んでいません。むしろ普段から「法律違反でなければコンプラ違反はOK」としているような人です。

それからも「ない方がマシ」「条文の転記だけにしろ」「法務部に毎週精査させろ」などまるで現実を見ない話をクドクド。

このような機会が無かった今まで何回、会社や法務部に迷惑をかけたことか。本当に何も法律に触れてない人は、条文を転記ても意味を読み解くことは出来ません。だから、私が勉強したんです。また、法務部に対して特定部門向のためだけに部内報を毎週精査させることも現実的ではありません。

無能上司がいると学習の勢いは止まる

このように、課長が部下の自主的な学習意欲をそぐような発言をする有様です。到底、部下一心のリーダーとは言えないと思いました。

私は、こういう管理者がいるから今まで全員に法律知識が身につかず、抵触する懸念を他部署から指摘されていたんだなと思いました。もし、この取り組みを実行できたならば、法律に疎い社員が初歩的なミスによって法務部に迷惑をかけずにすむわけです。私の出身は法学部でないですが、法律の専門家を助けることは可能だと思っています。さて、皆さんはどう思われますか?

法律知識展開の取り組みや無能上司を分析してみよう

うーむ。課長の対応の甘さと教育力のなさが、部内の法律知識の欠如を招き、ひいては会社のリスクを高めていることは明白だね。さらに、苦労して挙げた成果を「ない方がマシ」と一蹴している点からも、課長のパワハラ人格が色濃くうかがえる。まず、M係長の法律 部内報の取り組みは妥当だったのか考えてみよう。

M係長の法律 部内報の取り組み

実際のところ、周りに法律知識が全くないからこそ、素人レベルであっても仕事をするにあたっては係る仕事の法律に関する基本的な理解必要不可欠だよ。だから、妥当であるどころか、とっても優秀な取り組みだ。実際にM係長の取り組みを行うと下記のような効果が得られるね。

  • 法律知識の習得を通じて業務の円滑化につながる
  • 典型的な事例から基礎を効率的に学べる
  • 法務部への依存を減らし部内の自律性も高められる

課長の良いとこ、悪いとこ

課長の良い点

良い点はほぼ無く、社会常識として知られた事を言っているだけです。

  • 法律問題を正しく解釈するには専門家の意見が必要であるという意見
    ⇛これは確かに正しい。でも、M課長含む社会常識を持った人ならば、こんな事はわかった上で行動していることでしょう。

課長のダメな点

課長の無反省さと部下教育の放棄ぶりを批判せずにはいられません。

  • 部下の学習意欲をそぐ言動
    ⇛成果物に対して敬意がなく、否定の意見しか出さない
  • 部内教育への無関心
    ⇛否定の意見しか出さず、対案が課題の解決になっていない
  • 法律知識のないことへの危機感が欠如
    ⇛「ない方がマシ」とまで言っている

素人が法律知識を語ることもある

あなたも、会社の先輩から「その業務をやる時は、〇〇法にかからない様に注意して」言われたりしたことありますよね。このように、誰かが先んじて注意してあげなければ、法律違反をした後か、他人に抵触することを指摘された後にならないと気が付かないでしょう。全員が法律について勉強しているわけもない。かと言って、毎回弁護士などの法律専門家に相談できるほど弁護士の方々も暇ではない(あるいはお金がかかる)。だから素人が「法律の概要を知っているならば、これはやっちゃいけないことは知っている」という部分を伝えることは、僕は正しい考え方だと思います。

ちなみに、M課長の取り組みが成功しなかった場合でも、こんな方法が考えられるね。
最も時間帯効果の高い方法で考えると、FAQ形式マニュアルを作成し、その精査を初回1回については法務部にお願いしてみる、あたりかなと思う。

  1. 外部の専門家による法教育(お金かかる)
  2. 法務部とのFAQ形式マニュアル作成(法務のリソースかかる)
  3. 外部のeラーニング活用(お金かかる)
  4. 法務部内の相談窓口利用(法務のリソースかかる)
  5. 外部法律事務所との顧問契約(お金かかる)

おすすめ書籍・サイト

書籍

新入社員や若手社員が働くうえで遭遇する職場内・職場外の身近な場面を取り上げ、Q&A形式で平易に法的留意点を解説します。

Amazon.co.jp

サイト

ダイヤモンド・オンラインに社会人が法律を確認するのに適したサイトがあります。

社会人必携!最低限知っておきたい法律知識 | ダイヤモンド・オンライン
ダイヤモンド・オンラインはダイヤモンド社が提供するグローバルなビジネスメディアです。ビジネスパーソンに必要な経営・戦略、経済、金融、国際の情報をはじめ、オフビジネスの記事もご提供。

おわりに

M係長は大変残念な思いをしましたね。心中お察しいたします。でも、法律知識が「ゼロである」ことが最もリスクが高く、素人でも基本的知識の習得は会社にとってプラスになるのは明白だよ。M係長の取り組みは、部内の法律理解を深め、業務の円滑化に大きく貢献するはずだ!

一方、上司である課長の対応には深刻な問題があるといえる。参加者の意欲をそぐだけでなく、法令遵守への危機感が全く感じられない。コンプライアンス重視の企業風土を醸成するうえで、障害となる恐れすらあるのがこの課長である。

自分の上司である限りは、課長が変わらない限り(意識改革がなされる・消える、など)、こういう障害は事あるごとにでてくるんだろうね。しかしM係長としては、皆さんが粘り強く課長への働きかけを続けることも是非頑張ってもらいたいところ。

他にも、無能社員対策を沢山紹介しています。

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