【詭弁】嘘・騙しを見破れ!部下の熱意を削ぎとる上司

コミュニケーション

「みんなそう言ってるよ」こうやって説得しようとされたこと、誰でもあるよね。でも、これは言葉のトリックで、あなたは騙されているかもしれない!今回は、ある部署で起きた出来事を通して、職場に潜む「詭弁」を知り、対策を知ろう!

この記事はこんな人におすすめ
  • ずるい説得方法を使う同僚(部下・上司)がいる人
  • 相手の詭弁に対処する方法を知りたい人
  • 説得力不足に悩んでいる人

ども!パワハラ環境から自力で脱出した脱獄リーマンこと高岡遥也です!今回は「詭弁」に関するエピソードをいただいてます。部下の熱意を削ぐような発言が、どのように組織の動きに影響を及ぼすのか?実際のエピソードを元に考察し、対策しよう!

エピソード「詭弁マン:そそのかす」

こんにちは。とある会社の営業部門 国内販売グループという組織にいる小林と申します。私たち営業部門は、毎年の年度始めに営業部長から営業目標とは別に「改善活動」を指示されます。私たちメンバーは1年を通じてその任務も遂行することとなります。

この度、私も1つのプロジェクトにアサインされました。そのプロジェクトは、営業部門 海外販売グループの優秀な若手社員Aさんが考案したものです。革新的でありながらリスクを伴う改善案が多く並んでいました。初期投資や分析活動に費用や時間がかかるものの、将来的には大きな効果が期待できる活動ばかりが挙げられていました

詭弁を見抜く

しかし、事件は私の事務所で起こりました。私の上司である鈴木課長から、思いもよらない一言が飛び出したんです。

鈴木さん(威圧型)

Aは人をそそのかす奴だ。部長はそそのかされて支持しているだけ。本音はヤル気がない。適当に「実現困難だ」といなした方がいい。

周囲は「そうなんだ!」と、その言葉に納得していました。私は、これは明らかにおかしい説明だと思ったんです。

本当に部長は、Aさんに「そそのかされた」と言っていいのでしょうか?

熱意を削ぐ言葉の影響

Aさんは優秀な若手社員です。そして、部長の承認を得てプロジェクトを進行することが決まったわけです。部長がAさんの提案する改善活動を支持するのは、その価値を理解しているからに他なりません。

「そそのかした」ではなく「提案に理解を示し承認した」普通の組織活動なんです。

鈴木課長の発言は、楽をするために部長の意志を歪めたものと思われます。部下を「そそのかしている」のは鈴木課長の方です。

これによって部下の熱意は削ぎ取られました。私のグループは私以外、その活動にやる気と時間をかける人がいなくなりました。今もプロジェクトは進行中なのですが、私の国内販売グループの動きが大きく足を引っ張っています。

こういう発言をする課長がいるくらいです。当然ながら、国内販売グループのパフォーマンスはこのプロジェクトに限らずメンバーのほとんどのパフォーマンスも著しく低いです。どうしたものかと毎日頭を悩ませています。

詭弁マンへの対策

高岡遥也です。鈴木課長は今回のテーマである「詭弁」の悪用をする人間に他ならないね。加えて「組織の指示系統の無視」「近視眼的」「楽をすることばかり考える」「悪習の拡散」とダメ要素満載だ。次いで小林さん以外が詭弁を疑わないあたり「思考停止」「論理的思考力の不足」「上司への迎合」の可能性がある。以下、今回の主な問題の整理をした上で、相手別の対策を考えてみよう。

この言葉のトリック「詭弁」を説明しよう!

詭弁とは、間違いであるにも関わらず、敢えて正しいと思わせるための議論や弁論のこと。

鈴木課長は、部長の意思やAさんの提案を歪めて、都合の良いように言い換えている。これは、詭弁の一種である「ストローマン論法」(藁人形論法)と呼ばれるものなんだ。ストローマン論法とは、相手の意見を歪めて反論する行為のことだよ。

鈴木課長は、部長がAさんに「そそのかされた」ことにしている。これによって部長の判断力やAさんの手法をメンバーに疑わせています。

詭弁を弄する(ろうする)人への対処

詭弁は、意図的に真実をねじ曲げられていることがほとんどで、諸悪の根源です。ソフトに、でも徹底的に追及してほしい。

相手に対して直接「詭弁だぞ」と指摘するのは刺激的すぎるかもしれない。でも、あなたは活動が効果的であることや、提案の正確な意義がわかっているはず。それらを理解出来ているあなたが説明することによって、間接的に否定することはできる。

チームメンバーに味方がいるならば、引き入れよう味方に対しては「詭弁である理由」を説明してあげることも出来る。人数が多いほど、詭弁を無視して有効な活動ができるし、次回以降の上司の詭弁に対して警戒する人が増やせる。

あまりに酷い場合は、部長やAさんに対して業務不履行や楽をしようとしている旨を報告して外堀を埋めていくことも有効だ。

詭弁を疑わないメンバーへの対処

「思考停止」「論理的思考力の欠如」

詭弁をそのまま流しているメンバーは、悪意がないことも多いはずだ。「思考停止」「論理的思考力の欠如」については、教えてあげれば納得してもらえる。

まずこういった、味方予備軍にどうするべきか。

  • メンバーに詭弁である理由を教える
  • 上司が詭弁を使う人という印象を植え付ける
  • メンバーに活動の意義を別途伝える

このような方法で今回もしっかりと活動を進められる可能性がある。更に、次回以降は詭弁を見破ることが出来る仲間が増える。上司の影響力を弱めることができるよ。

メンバーに論理的思考力の欠如がある場合、あなたが他人を短期的に改善させるのは難しいかもしれない。だけど、詭弁の理由や仕組みを合わせて説明することで間接的な教育行為にはなる。

「上司への迎合」

次に「上司への迎合」。つまり、上司と同じ考えを持っているメンバー、つまり敵予備軍はどうするべきか。

これは上司と同じ考えに染まっていると思われ、下手に説明すると上司への告げ口をされかねない。プロジェクトの中間地点などで、確固たる成果を報告して実績でメンバーを納得させよう。

上司と敵予備軍が手を組んで厄介な場合もある。この場合は「詭弁を弄す人達」も丸ごと周囲の味方に訴える。ただしこの場合、内心はイライラしていても「罪を憎んで人を憎まず」だ。プロジェクトの効果を懸念する形で報告すると良いよ。なお、敵の人数があまりに多すぎる場合は有効に機能し辛いため、他の対策を優先しよう。

おすすめ書籍

論理的思考を鍛えるのは簡単な事ではない。でも、こと詭弁に関しては具体的な手法を頭にいれることをしておけば、「なにかおかしい」とすぐに気づくことができる。

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おわりに

深く考えず詭弁を弄してしまう人はともかく、意図的に詭弁を使うような人間は、かなり高い確率で関わらない方が良い類の人間だ。とは言え、会社生活の中ではどうしてもそういった人間とも関わる機会が生じる。

僕の個人的な思いとしては、こういう人間がパワハラや一方的な無能認定をするような性格であることが多いと思っている。根本的に嘘や騙しは良いことではない。皆にも徹底的に叩いてもらいたいと思っているんだ。

直接攻撃はおとなげないかもしれないけど、間接的にでも追い込んで発言力を弱体化させてみよう。正しい事を言う人に正しく機会が訪れるようにしてもらえると、この記事を書いた甲斐がある!頑張ってください!

他にも、困った同僚・上司・部下を紹介してます。

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