俺は馬鹿。私は派遣。この年齢にはキツイ。こんな言い訳をして仕事をしない人はいないだろうか?そんな悩みを抱える人向に、実例と対処方法をまとめる。
- 自己評価が低く、仕事を断る傾向にある人
- マネジメントやリーダーシップの役割を担う人
- 組織開発に関心がある人
ども!過酷なパワハラ環境から自力で脱出した脱獄リーマンこと高岡遥也です!
僕はこういう表面上だけで自分を蔑む系統のセリフが本当に嫌いで仕方がない。(頑張ってる相手を蔑むのはもっと嫌いだけど、それは別の機会に紹介しよう。)自分を蔑み仕事から逃げる人

冒頭のセリフを真剣に吐くような人は無能と相場は決まっている。もちろん、笑い話として自虐ネタでたまたま出すくらいにはなんら問題は無いんだ。問題なのは、この枕詞をつけて、だから〇〇できない、と直接繋がりもしないことの言い訳にするパターンだ。下記の記事でも紹介した「詭弁」だ。
俺は馬鹿だからExcelのマクロなんて無理。私は派遣だから電話対応なんて無理。こういった具合にだ。(そんな条件は見たことはないが、雇用契約上、そうなっている場合は正しいのだけど。)
この記事では一律、「俺は馬鹿だから」を枕詞に仕事を断る人を例にして説明するよ。
仕事をお願いする側の見方
まともな組織なら運営上、メンバーを相対的に見て、仕事をどの人にお願いすべきなのか、しっかり考えて話を振ってくる。そうでなければ、パワハラになるし、失敗する。
メンバーが自分の能力を隠したりしない限りは、下記のような仕事が振られてくるわけだ。
- 能力的にできる仕事
- 能力的に不足していても、失敗を覚悟の上でお願いする仕事
「俺は馬鹿」は、何を意味することになるか

「俺は馬鹿だからできない」という言い訳をするとは、こういう意味になる。
- 能力的にできる仕事を依頼されている場合
- 単純に仕事を断っている状態
- 能力的に不足している場合
- 成長しない人間だと宣言している状態
どっちに転んでも、無能な怠け者だ。次第に誰からも頼りにされなくなる。雑多な作業しかしなくなっていく姿は容易に想像ができるよね。
あなたは逃げる側?逃げられる側?

さて、あなたは「俺は馬鹿」と言って逃げる側の人?「俺は馬鹿」と言われて逃げられる側の人?
逃げる側の人:
心から「俺は馬鹿だ」と思うし、そう言って逃げている人は、卑屈になる必要はないよ。実力不足があるならば前置きをした上で仕事を受けて仕事をお願いした方にサポートをお願いすれば良いんだ。逃げていると本当に馬鹿なままになる。
そんな人にはこのブログの1番大事な下記の記事をおすすめしたい。
心から「俺は馬鹿だ」と思っている訳ではない人は、相当問題。相手の職務怠慢か、あなたの監督不行届を意味するからだ。単純に楽な仕事をしたいとか難しいことを考えるのが嫌だとか、仕事を放棄しているような状態になっている。そういう人は、意識改革をしないといけない。
逃げられる側の人:
逃げる側の人の心理を計りつつ、相手に改善を求めるなり、組織を改善するなり、相手を排除するなど、相手や規模にあった対応が必要だ。
ここからは、「逃げられる側の人」に向けて書く内容になるよ。
では次に実際に受けたエピソードを紹介するね。
エピソード「俺は馬鹿マン」
大企業の隅っこ部署にいる「俺は馬鹿マン」

田舎の中小企業を辞めてから都会に引っ越してきた下田と申します!私の転職先は、かなりの大企業です。物流関係の業界で、私自身は地方の中小物流企業の橋渡しをする部門にいます。
私の部門は花形とはお世辞にも言えない部門です。生え抜きの団塊世代の社員が多くいます。私とバディで仕事をしている山本先輩が曲者なんです。彼は経験年数こそありますが、仕事のスキルどころか普通にパソコンで事務処理をすることも苦手です。
ここまではよくある団塊世代の見本ですかね?でも、彼には一つ大きな欠点があります。それは、「俺は馬鹿だから」と言って、難しいことを断ったり、不当にハードルを下げたりすることなんです。
システム導入の波に乗らない「俺は馬鹿マン」

先日、私たちは物流管理本部のプロジェクトで、会社全体の基幹システムを刷新することになりました。そのシステムは、AIを使って画像認識や分析を行う部分もあり、最先端の技術が導入されていっています。
私と山本先輩は、そのプロジェクトに参加することを指示されましたが、彼は担当者になることを断りました。理由を聞くと、

俺は馬鹿だから、AIなんてわからない。君のような若い人に任せる方がいい。
と言いました。
私は、「私たちはAI技術の確立をするんじゃなくいですよ。普段の業務をシステム化するための要件出しをやるだけっすよ。」と言いましたが、彼は首を横に振りました。

俺は馬鹿だから、AIの勉強しても無駄だ。君たちには迷惑をかけたくない。
また言いました。受けないことが迷惑をかけてることに気が付かないのか。AIの勉強がいるとは言っておらず、論点も合っていません。とにかく、やりたくない様子なんです。
プロジェクトから外れた「俺は馬鹿マン」

結果として、山本先輩はプロジェクトから外れました。いつもの簡単な仕事だけをやる立場に戻りました。
部長に直談判して

俺は馬鹿だから、無理です。
と言ったらしい。
私たちは山本先輩の代わりに、やむを得ず直接私たちの仕事に関係の無い人を担当者にしました。その人は若くて、経験も少なかったのですが、私たちの仕事を積極的に勉強して理解してくれました。その若い子の協力の甲斐あってシステム導入はなんとかうまくいきました。
「俺は馬鹿マン」とのやり取りは続く

しかし、過去からどういう経緯でやってる業務なのか、とか山本先輩に聞かないと分からない部分が多々ありました。その度、

俺は馬鹿だから、AIの話はできない。
と言われました。AIの話ができないのではなく、普通の話ができないです。一番難航したのはシステム導入ではなく山本先輩の懐柔でした…。
プロジェクトは無事に(なんとか)完了し、結局手伝ってくれた若い子が山本先輩のほとんどの業務を担当することになりました。当然、山本先輩は新しく構築されたシステムも

俺は馬鹿だから、AIのシステムは使えない。
との事でした。結局、ほぼ全ての業務を私がやることになりました。山本先輩は更に簡単な事務作業だけをやる事になり、ほとんど人と話す機会も失っています。もはや、完全に役立ずと化し、まさに組織の「目の上のたんこぶ」のようになっています。
「俺は馬鹿だから」マンの対策
高岡陽也です。システムアレルギーみたいな人は本当に多い。システムアレルギーの人は、食生活も嫌いなものが多いと思ってます!
それはさておき、今回の話は「スキルがない」「やる気がない」「責任感がない」人だね。さて、「俺は馬鹿だから」と言って仕事から逃げる人を改善させるには、どうすればいいのだろうか?
以下のような方法を提案してみよう。
フィードバックを与える

まずは相手に、これまで仕事の成果や評価を具体的に伝えよう。その上で、なぜお願いするのか、されているのか、を伝えるんだ。
ただ、同じ立場だったり、年下だったりする場合。この理由で聞く耳を持たないようなら、上司からその説明をしてもらおう。(こういう無能相手には本当に多い理由)
しかし、その人が仕事を受けたり、チャレンジしたりしたときは、その努力や成果を認めて褒めることです。この仕事、山本先輩ならしっかりまとめてくれそうですね!山本先輩の実力なら期待できると、部長が言ってましたよ!みたいな調子だ。
ちなみに、明らかな嘘はバレるので、「部長が〜」など他人からの伝聞を用いる場合には、実際にそのセリフを確認するか、誘導するか、事実化を忘れないでね。
フィードバックを与えることで、その人に自分の仕事の現状や目標を明確にすることができる。事実を元に具体的に褒められれば、その人の自信やモチベーションを高めることができるよ。
監督しながらやる(コーチング)

「私と一緒なら大丈夫です!やってみましょう!」と掛け合ってみよう。
そして、あなたも覚悟してその仕事をする上で必要なスキルや知識を教えることです。仕事を断る理由が、自分の能力不足だと感じるからだとしたら、その能力を向上させるために、適切な指導やアドバイスをするんだ。その人が仕事を受けるときは、その仕事の内容や手順を詳しく説明してあげる。その人が困ったときは、助けを提供する。
最初は面倒くさいけど、「俺は馬鹿マン」が、達成感や他人から認められることによって目覚める可能性は残されているはず。
これは、いわゆるコーチングという行為だ。これでノッてくれれば、その人に仕事をする方法やコツを教えることができます。また、その人の学習意欲や能力開発を促すことができるかもしれない。
お手本を示す

その人に、仕事をする上で見習うべき人や事例を示してみよう。もちろん、それはあなたでもいい。仕事を断る理由が、自分の能力に見合わないと感じるからだとしたら、その能力に見合った仕事をしている人や、その能力を身につけた人を紹介する。
そのお手本になった人が、昔うまくいかなかったエピソードを同時に紹介すれば更に響きやすいはずだ。
「俺は馬鹿マン」が仕事を受けるときは、その仕事を成功させた人や、その仕事から得たメリットを伝えてあげよう。
お手本を示すことで、その人に仕事の目標や意義を感じさせることができるはず。場合によっては、今後の行動も含めて刺激や希望を与えることができるかもしれない。
聞く・指摘する

これは細心の注意を払って行うべき説得の最終手段と言える。仕事を断ったり、不当にハードルを下げたりした事に対して、1対1で話す又は上司等から話してもらうことだ。
まずは、「俺は馬鹿」だと思う理由は何故か聞いてみよう。「高卒だから」「派遣だから」という翻らない理由が出てくることがほとんどだ。でも同時にそれは、詭弁であることがほとんど。「高卒・派遣とか関係なく、十分にできると思われていますよ!」と説得しよう。
それでも納得しなかったり、そもそも「やる気ないし」等と言われる場合。積極的には勧められない方法だけど、あなたと「俺は馬鹿マン」が良好な関係性であるならば、まだ可能性はある。腹を割ってその行為が及ぼす影響や問題点を指摘することだ。
これらの方法を実践することで、「俺は馬鹿だから」と言って仕事を逃げる人を改善させることができる可能性がある。
もちろん、その人の性格や状況によって、効果は異なるかもしれない。やるだけやって効果ができなければ次のステップに移ろう。
「俺は馬鹿だ」と言わない組織作り

「俺は馬鹿だから」と言って仕事を逃げる人を改善させることは大切。でも、それが許される組織であると、新たな「俺は馬鹿マン」が現れる。モグラ叩きである。
そこで、組織として向上するために、以下のようなことを考えてみよう。もはやここまで来ると大ゴトではあるけど…。
仕事の分担や配分を見直す

その人に仕事をお願いする仕事が本当に適切かどうか改めて考えてみよう。難しすぎる仕事を与えると、興味を失ったり、ストレスを感じたり、自信を失う可能性がある。それを防ぐがための、前もってのフィードバックがある。
しかし、そこで「俺は馬鹿マン」が仕事を受けない理由が納得できるならば、このフェーズを考え直すべきだ。
ちなみに簡単すぎる仕事を代わりに与えるのは、心の病気の懸念がない限り愚策中の愚策だ。記事は別に書いた。
仕事の配分の平等性を見える化する

相手に仕事をお願いするときは、その人以外の人にも仕事を分担させる。
とは言え、既に他の人は「俺は馬鹿マン」より遥かに多い仕事量を任せられていることはよくあるでしょう。
そんな時の裏技がある。他の人に対しては既に抱えているプロジェクトの中で自然に履行すべき小さいタスクを、あたかも大きなタスクかのように扱って説明することだ。
- 山本先輩は、システム化のプロジェクトをお願いします。⟵定常業務
- 児玉さんは、コスト削減の原価計算を担当お願いします。⟵児玉さんのコスト削減プロジェクトに既に入っているタスク
これをやる場合、児玉さんが「意味不明」とならないよう、根回ししておくことが必要だ。
評価や報酬を見直す

仕事の成果や評価を改めて公正に伝えることです。仕事を断ったり、不当にハードルを下げたりしたときは、その記録をもって相応の評価をする、と宣言すること。ただしこれは、組織全体で統一された見解で臨む必要がある。
逆に、当然ながら仕事を受けたり、チャレンジしたりしたときは、その努力や成果を認めて褒めることです。
仕事の評価や報酬を見直すことで、その人に仕事の目標や意義を感じさせることができる。制度自体をきちんと機能させることは、本当に重要だ。そこかしこに「俺は馬鹿マン」がいたら、これは間違いなく疑うべきだ。
中間管理職を疑う

「俺は馬鹿マン」は個人の問題ではなく、他人や環境に形作られた結果である可能性もある。中間管理職に「楽すりゃいい」「放っとけ」みたいな事を言う奴がいないだろうか。再掲するけど、下記の記事のような例だ。
こんな場合は、中間管理職の問題点について記録を残して組織の改善に向かう方がいい。「俺は馬鹿マン」に対しては、他の優秀な人とのコミュニケーションを促進することです。「俺は馬鹿マン」自身に意見を聞いた時に、そのような匂わせがないかは注目すべきポイントだ。
組織の風土や文化を変える

「俺は馬鹿だから」と言わせないようにすることもとても大事。その人に「あなたは全く馬鹿じゃない!俺は馬鹿だからと言うのはやめてほしい。」とハッキリ言うのも良いかもしれない。
組織改善という視点では、その人に「俺は馬鹿だから」と言わせるような言動や態度をする人がいたら、それも注意換気する。組織内で表立って「馬鹿」とか「派遣」とか言う奴は、本物の馬鹿だ。
組織の風土や文化を変えることで、組織の全員に仕事の目標や意義を感じさせることができるようになる。孤独や絶望を与える職場ではなく、刺激や希望を与えることができる職場作りをしよう。
組織全体をいきなりそんな雰囲気にする事は難しいかもしれない。あなた一人からでもポジティブシンキングをしよう。そして、ポジティブに考えるだけでなく、口に出していこう。
おすすめ書籍
現場の人がモチベーションをもって仕事をするための指南をしてくれます。
おわりに
「俺は馬鹿だから」という言葉を使って仕事を避ける行動は、自己成長の機会を逃すだけでなく、周囲の信頼も失う。
この記事で紹介した方法を通じて、自己評価を高め、積極的な姿勢で仕事に取り組むことが重要だ。どんな状況でも、自分も周囲も成長を信じて前進しよう!
それでは、お疲れ様でした!

30代半ばのサラリーマンです!入社早々から4-5年は、周囲の上司や先輩に酷く追い詰められた経験あり。早朝深夜残業サービス当たり前。今ではそんなしょうもない類の人達を努力で出し抜いて成績優秀者として報奨を得たり役職者になる事ができました。自由に、楽しく、家族第一、それでも活躍できるサラリーマンを日々目指しています。苦しみ悩む社会人を応援するためにブログ発信を決意。
コメント